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2015年5月5日火曜日

村上春樹さんと原発について

村上春樹さんの原発に関する発言が物議をかもしているみたいなので、ちょっとだけ思うところを書いておこうと思う。僕自身は、村上さんのファンでもないので、ちょっと辛口になるかもしれない。村上さんに限らず某坂本さんとかそういう発言力と影響力がある人は、少しは発言に責任を持ってもらいたいなと思うのです。

根本にあるのは、僕らはみんな特定の専門分野以外については、ど素人馬鹿じゃないかということなのです。だいたい大方の人は、小学校や中学校あたりのテストですら100点なんて取れなかったはずなのです。そういった連中が大人になったというだけで、訳知り顔して原発問題を語りだす意味が、正直なところわからないのです。原発なんてのは、ずっと100点を取り続けた頭の良い連中が、悩みに悩んで作り上げたものなのです。劣等生だった僕らが、勉強もせずに調べもせずに適当に批判できるような代物ではないのです。

村上さんの例で言うならばストーリーを考え難解な文章表現を芸術として生み出すことにたけていたとしても、高度に科学的で政治的な問題である原発問題について、あれこれ発言できるほどの専門性を身に着けているわけじゃないのです。きっと村上さん自身も、自身の作品について、程度の低い記者やら素人に見当はずれな批評をされているのを目にしたことがあるのではないかと思うのです。原発に関しても同じで、ど素人が妙な主張を繰り返しているのが現状なのです。

そういう僕自身もど素人なわけです。ど素人であるからこそ、いろいろと知るための努力を続けてきました。その結論が、不勉強など素人の発言は、本当に迷惑だということです。たとえば、汚染水の問題について、僕自身はかなり初期の段階から

 「適切に処理した後、海へ廃棄すべきだ」

と考えてきました。つい最近には、海外の専門家が同じ主張をしているというニュースがありました。素人だとしても、ほんの少しの努力さえすれば、この程度のことは考えといて当然のことだと思うのです。本来であれば、マスコミあたりがこう言った冷静な主張をしなければならないと思うのです。まあいまだに、「1ミリシーベルトの放射線が検出されました」とか言っているようなので期待できないのですが・・・。まさにこの件については、無知な人たちのせいでリスクを増大させている悪い例の一つなのです。

某坂本さんは、「脱原発してその後のエネルギー政策についてどうするんや?」という質問に対して、それは僕らの考えることじゃないと言う趣旨の発言をしておられました。なんという浅はかさかと、非常に残念な気がしたものです。僕らは選挙権を持つ一人の国民なので、脱原発をどのように成し遂げていくのかということについて重大な責任があるのです。なにしろエネルギー政策というのは、国の経済を大きく左右する重大事項なのです。
経済より人の命や健康が大事だという主張も多く目にしてきました。なんという不見識かと情けなくなってしまいます。経済は人の命や健康に最も大きな影響を与える重大事項です。嘘だと思うなら自殺者統計を見るとよい。自殺理由の多くは、経済的理由によるものです。そして景気の浮き沈みと強い相関関係があるのです。

話がまとまらないので終わり。